こんにちは、札幌床フローリング物語担当の小林です。
近年フローリングの床が主流になっていますが、みなさんご存知のとおり昔は畳でしたね。
ではいつごろからフローリングが日本に入ってきたのか、畳の歴史と共にさかのぼってみたいと思います。

存在する最も古い畳は奈良時代の畳です。
「御床畳」(ゴショウノタタミ)という木でできた台の上に置かれたものが、奈良東大寺の正倉院に保管されています。
現在ある畳とは若干違いがあり、真薦(マコモ)を編んだござのようなものを5、6枚重ねて畳床とし、イグサの菰(コモ)で覆って錦の縁がつけられていました。
これを2台並べ、眠るときのベッドのように使用していました。
「古事記」にも畳の話は登場しますが、現在のござのようなものであったろうと推測できます。
794年から1179年には畳があったようですが、それ以前はこのようにござのような扱いだったようです。

平安時代の畳は権力をかたちどるものでした。
現在のように敷き詰められたものではなく、必要な場所にのみ畳を置いていました。
貴族の住まいが寝殿造りになると、板の間に今で言う座布団の代わりに敷いたり寝具として家の中のあちこちに畳が置かれました。

平安時代では座布団のような座具であったり、寝具に使われていた畳がこの時代あたりから家の中の床材に移行していきます。
時代が変わり建造物の作り方が書院造になると、それまでは必要な場所にだけ置かれていた畳が部屋全体、床全面に敷かれるようになります。

室町時代の畳職人は「畳差」「畳刺」などと呼ばれるようになります。
部屋全体に敷き詰められるようになった畳により、この時代のあたりから日本固有の正座がされるようになります。
正座も畳が部屋に敷き詰められるようになったために生まれた座り方だったのですね。
この時代の畳職人は「畳大工」と呼ばれました。

この続きはまた次回まで